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-地域新聞掲載記事−



はじめませんか?
センスのいい庭づくり

協力/有限会社こうみ


 6.雰囲気

 少し観念的な話をします。
雰囲気のいい人はなぜ好ましく見えるのでしょうか…。美男・美女でない人がなぜかとても魅力的で引きつけられるのにはいろんな理由があるかもしれません。人は内面がいいからだと言うでしょう。でも、それは理屈じゃないのです。理屈抜きで「なんとなくいい」のだと思います。
 庭もそうです。理屈抜きになんとなくいいなぁと思えるものがいいでしょう。なんとなくいいとか悪いとかいう感覚に正直になることが大事だと思います。
 現実的な手法としては消去法が分かりやすいでしょう。雰囲気の悪い要素を消していく。いいものより悪いものの方が目立つものです。隣の家の裏側やゴミを隠すウッドフェンス、倉庫などを入口から見えなくする植栽…。そうやって一つ一つ悪い要素を消していって、なんとなく全体を眺めてみるのです。遠くから近くから何度でも眺めてみるのです。その場に立ち、何かを感じ取ろうと思うのです。
 場所には色・匂い・音などの特有の空気があります。生活感や歴史があります。その場所特有の空気感に導かれ、素材の声なき声を感じながら、コツコツと前へ進むよりほかはないでしょう。
 そして最後は命なのだと思います。何もかも生きていると感じられることが大事なのだと思います。草、木、石、水、鉄、土、空気、木材やレンガにさえも命を見いだしたい。そしてできるだけ健康な生を感じたい。イキイキとしていたい。それがきっと美しさにつながるのでしょう。

 今回でこのシリーズは終わりです。つたない知識・文章でありましたが皆さんの素敵なお庭づくりのお役に立てていただければ幸いです。また何処かでお会いしましょう。  (神山)











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センスのいい庭づくり

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 5.素材・色

 あなたは何を使った庭づくりをしてみたいですか。レンガを使ってみたい、枕木の雰囲気が好き、アイアンで動きをあるいは高級感を、やっぱり自然石が落ち着く…。
 近年、さまざまな素材が非常に手に入りやすくなっています。デザイン性も機能性も数年前に比べると隔世の感があります。
 しかし、素材というより商品があまりに増えすぎていて、かえって選びにくいのが現状。そこをどう選んでいくか…。
 まずは一番使いたいもの、一番好きなものを決めることでしょう。庭づくりは、きっと野球などのチーム編成に似ていて、1つあるいは2・3の光る素材の力を引き出すために脇役をうまく使い、全体を組織していく方法と、まず全体を調和させることに主眼を置き、その中で素材にそれぞれの役割を与えていくという方法があります。
 例えば、気に入ったレンガを中心に据えたいのなら、そのレンガに合う素材を選択していく。レンガの形状・質感・色により選択の幅はおのずと狭められてきます。
 その際、重要なのが色の選択について。庭には色パネルのような二次元の平面はありません。色使いで失敗しないためには、まず質感を大事にすることです。質感を損なわない色、そしてできるだけその物がもつ本来の色味から離れない色使いが好ましいのです。
 さらに、庭には厚みがあります。例えば、背景には何が見えるのか、植物の緑の濃淡・空の青・壁の白。前景は土なのか、芝なのか、コンクリートなのか…。お互いが意識し合い、お互いに相手をたてる。
 いい人間関係がいいチームを作るように、素材と素材のいい関係が、いい庭につながるのだと思います。    (神山)











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 4.植 物

 「人間は性格」「植物は性質」で決まる。というのが私の持論。だから、育てる植物の性質にあった環境をつくりあげる。または環境にあった植物を置けばいい。
 そのためには、まず環境を知ることが大切。日照条件、土の種類・状態、樹木の過密や建物との距離などの「周囲の状況」、動線との関係や住む人の植物に対する関心度などの「人間との関係」…。
 次に植物を知ること。生まれ故郷を調べるのが一番早いだろう。できるだけ育てる場所の環境にあった丈夫な植物を選びたいものだ。
 庭づくりにおいては、建物や園路の形状、素材を見て植物を合わせる。それには、場所と構造物、素材を見て、お互いを補完し高めあうような植物を選ぶのがポイント。
 例えば、コンクリートの打ちっ放しなど、無機質でシンプルな構造物に対しては、強くシャープなラインを持つ植物が合う。特にグラス系の植物や縦に強いラインを持つ植物がお薦め。樹木なら、葉や色ではなく、幹や枝のラインが美しく見える、株立ちの落葉樹が合う。逆にゴツゴツした素材や隙間、段差などには、背のあまり高くない大きな葉の植物を置くといい。またラインの強すぎる鉄や柱的な素材、あるいは奥行がなく平らな壁を背にしている場合、トレリスを設置して、柔らかなつる性植物を絡めたり、姿や枝先に躍動感ある曲線を持つ植物を使うと空間が生きてくる。建物や庭の素材を生かすも殺すも、植物次第といっても過言ではない。
 どんな植物も、日の光を欲しがっている。育てるときは、少しでも日が入るように気を使うことが大切。
また、同じ植物にも個体差があり、強さにも差がでる。種類にこだわるより、より強い個体、状態のいい個体を見極めるという目を普段から養っておきたいものです。     (神山)











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 3.多面性について

 庭に多面性を持たせるには、変化のある素材がより有効である。植物の四季の姿は庭の表情を効果的に変えてくれる。特に落葉樹と宿根草は芽が出て、花が咲き、紅葉し、落葉する…と変化していくのでおすすめ。
 石・鉄・木材など自然素材には経年変化という多面性が備わる。自然素材は、もともと平らであって平らでなく、真っ直ぐであって真っ直ぐでない…。年を重ねるにつれ素材の色褪せ・苔・錆などによる変化も楽しめ、古くなることがマイナスにならないのが特徴。
 それから、動きのあるもの「水・風・光・影」を意識・利用することも大切。
水の流れは、視覚と聴覚を刺激してくれる。例えば、木漏れ日のなか、心地良い風が流れ、壁に落ちた葉陰が揺れる姿。そんなイメージを頭に入れてほしい。それがフォーカルポイント(見所)を意識した配置につながる。大きな見所とは別の小さな見所をいくつも用意しておくことがポイント。居間やエントランスから見たときの配置プラス、通りからの、ベランダからの、座った時の視界。いろんな角度、見る位置の変化によって庭の違った表情を見せることができたら、毎日が楽しいこと請け合いだ。
 手始めに、植物の組み合わせをを工夫してみよう。意図的に活躍するシーズンの違うものを組み合わせる。
例えばギボウシとクリスマスローズをセットにすれば、一年中どっちかが活躍してくれる。次に素材。安い物は新しさが命。これらは古くなるとみすぼらしくなり、全体のレベルを落とす。ここぞという場所には自然素材のいいものを使うこと。
いいものは古くなるほど味がでて、景観にぐっと渋みと高級感を与えるのでおすすめだ。お試しあれ。      (神山)










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 2.機能性について

 庭の「機能性」とは、イコール「しっかりした動線の確保」のこと。動線は人の動くライン、道のことをいう。この「道」がしっかりしていることで庭のエリア分けが可能になる。植物のエリア、遊びのエリア(芝など)、駐車スペース、道具収納といった具合。
 要となるのはエリアを結ぶ
「大きな動線」とエリア内の
「小さな動線」の2種類。小さな動線とは、例えば植物のエリア内にある何も植えていない空間。ここの空間をバランスよく作り、メンテナンスや草むしりをするための通路にすることで機能性が高まり小さな動線として活躍する。
 「自転車置き場」「駐車場」で車の乗り降りをする時の人が動くスペースラインの取り方も重要。なんとなく作ってしまうと、全体の空間どりと人のラインを損なった配置になりがち。今流行のウッドデッキ、テラスなどでも小さすぎるもの、高低の差がありすぎるもの、庭を完全に分断してしまうものが庭にあったら、再度全体の動線を見直してみるのがおすすめ。
 実践としては、庭の主要部分を歩き、どの場所でも七〇p幅のスペースがとれるように努力してみてはどうだろうか。植木の剪定をしてみたり、いらないプランターを片付けてみたり、植木鉢を整理したり、ゴミを始末したり、自転車や普段使わない道具を収納したり…。場合によっては、かなり思い切った荒療治が必要になるかもしれないが、自分のペースで動線に配慮しつつ片付けてみてほしい。うまくいけば、センスのいい庭にまた一歩近づいていくだろう。
 ちなみに、片付けるときに一番頭を悩ませる問題、「ゴミ」については次の機会にあらためて話をします。   (神山)











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 1.イメージについて

 あなたにとって、いい庭(エクステリア・外構含む)とはどんな庭ですか?美しい庭、楽しい庭、落ち着いた庭、人間の五感に訴える庭、美的で機能的なスペースの配置と植物の組合せが上手くいっている庭…。好みはさまざまだと思いますが、私にとっては「スッキリしていて植物が美しい庭」が一番です。
 このシリーズでは、庭を構成する「機能性」「多面性」「雰囲気」の話と、それに付随した簡単にできる作業をテーマに紹介していきたいと考えています。
 第一回の今回は基本となる「庭のイメージ」について。いきなり「理想の庭をイメージしてください」と言われて、すぐに浮かぶ人はどのくらいいるでしょう。大抵の人は明確なイメージが浮かばずに悶々とすることでしょう。イメージは、頭の中の材料がある程度たまらないと出てこないのです。そこで、手軽な材料集めの方法として本や写真を使われる人が多いのです。これらは「庭のよい部分を切り抜いて構成されているもの」なので、センスのいい材料のストックとしてはいいと思います。でも実践として一番いい方法は、「人の家の庭を見てまわる」こと。個人的には、新興住宅地の庭がレベルが高いと感じます。中には、地域景観のリーダーシップをとるべく日夜研究を重ねて実践している凄腕の人もいるので、機会があれば拝見させてもらうといいでしょう。リフォーム工事中の庭、建売工事中の地区もお勧め。他人の庭を見るのは気がひけるという人には、住宅展示場の庭なども参考になります。
 大切なのはセンスのいい自分好みの庭をイメージするために必要な材料を集めること。いろんな庭をじっくりと見てあなた好みの理想の庭を思い描けるようにしてください。       (神山)